【WINE ENTHUSIAST】ナパ、ソノマの高級ソーヴィニヨン・ブランマーケットの隆盛

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公開日：2022.04.20 更新日：2022.10.04

画像はPANEK VINEYARD, NAPA VALLEY / COURTESY FLUENT WINE COMPANY

弊社のセミナールームにてミニ試飲会を開催した際に、おすすめワインコーナーにてプレミアム・ソーヴィニヨン・ブランをご紹介致しました。

普段、中々試飲できない希少在庫が並び、スタッフもテイスティングして「おお！」と感動することしきり。

そんな矢先に、「WINE ENTHUSIAST」で“Napa and Sonoma Winemakers Market Luxury Sauvignon Blanc. Is Anyone Buying?”という記事でナパ・ソノマの高級ソーヴィニヨン・ブラン市場について取り上げられていましたので簡単にご紹介致します。

冒頭からフィリップ・メルカのコメントで始まります。
“フィリップ＆シェリー・メルカ夫妻がナパ・ヴァレーにやってきた1990年代、ナパはカベルネ・ソーヴィニヨン一色だった。「高級なソーヴィニヨン・ブランはほとんど市場にありませんでした。現地で手に入るワインのほとんどは、シンプルなスタイルで造られていた。ソーヴィニヨン・ブランがあれば、夕食前に楽しく飲めるのに、と誰もが思っていたのです」”

そんな、ソーヴィニヨン・ブラン事情でしたがナパには “高級ソーヴィニヨン・ブラン”の先駆者がいました。

そうフュメ・ブランと言う名称を創り出した“Marketing wizard （マーケティングの魔術師）”ロバート・モンダヴィです。
フュメ・ブランをリリースした1968年当時のソーヴィニヨン・ブランは甘口でしばしば酸化していました。モンダヴィは銘醸畑ト・カロン・ヴィンヤードの1945年に植樹された「 I-Block」と呼ばれる区画から、ロワールのブラン・フュメにインスピレーションを受け、樽熟成をさせた辛口のソーヴィニヨン・ブランをリリースしました。

“それから50年、カリフォルニアのソーヴィニヨン・ブランは、ナパ・ヴァレーやソノマのワインのおかげで輝きを増し、価格もそれに見合ったものになっている。” としてメルカが手掛けるDana Estate’s Hershey Vineyard Sauvignon Blanc ($500 )を筆頭に錚々たるソーヴィニヨン・ブランが並ぶのですが、我らがシェアード・ノーツの名も。

シェアードノーツはピッソーニ・ヴィンヤーズのジェフ・ピッソーニと自身のワイナリー・カトレアを運営するビビアナ・ゴンザレス・レーヴのワインメーカー夫妻が、ソーヴィニヨン・ブランだけをリリースするブランド。やはりシャトー・オー・ブリオンで修行していたビビアナが師匠であったオー・ブリオンのエノロジストに敬意を表して造るボルドー・ブランタイプの“ レ・ルッソン・デ・メートル ”（師匠の教え）とロワールスタイルの“ レ・ピエール・キ・デスィード ”（約束の石）と二つのキュヴェがあります。

Les pierres qui décident & Les leçons des maîtres

またレイル・ヴィンヤーズジョージアソーヴィニヨン・ブランが “米国初のグラーヴ・スタイル” で現代の高級ソーヴィニヨン・ブランの味わいを打ち出したワインとして紹介されています。

こちらを手掛けたもメルカ。メルカはレイル・ヴィンヤーズ設立当初からのワインメーカーです。

当初は「ソーヴィニヨン・ブランをフレンチオークの新樽で熟成させる」か否かでメルカとレイルは揉めたようですが、メルカの粘り勝ちだったようです。「1年目の終わりには、信じられないような味になりました」とレイル。このワインは2002年にリリースされ「本格的なソーヴィニヨン・ブラン」と評されました。

シャトー・オ・ブリオンからキャリアをスタートさせたメルカが目指すソーヴィニヨン・ブランのスタイルはもちろん「オー・ブリオン・ブラン」。自身のブランドであるメルカ・エステーツでは、ソノマはナイツ・ヴァレーの自社畑ラ・メケラヴィンヤードからメケラ・プロプライエタリー・ホワイト（希望小売価格 29,000 円税別）を造っています。
また記事では取り上げられていませんでしたが、昨年から弊社取扱いのクレッシェアのソーヴィニヨン・ブラン　リッチー・ヴィンヤード（希望小売価格 16,000 円税別）もメルカがワインメーカーを務めています。