DOMAINE DE LA CÔTE ドメーヌ・ド・ラ・コート

サンタ・リタ・ヒルズに見いだされた白亜の土壌。艱難辛苦の末の高評価後、著名ワイナリーが周辺に畑を開墾。ワールド・クラスの評価

Sta. Rita Hills

Domaine De La Côte ドメーヌ・ド・ラ・コート

ドメーヌ・ド・ラ・コートは、サンタ・リタ・ヒルズAVAの一番海に近い西の端、標高約250mの丘の上の自社畑からワインを造る。2013年初めに、全米でも秀逸なレストラン・グループ=マイケル・ミーナ・グループのワイン・ディレクターのラジャ・パーと、この畑に2007年より携わりワインを造るサシ・ムーアマン、投資家のマーク・スティーヴェンソンの3人が共同で畑を購入し、「ドメーヌ・ド・ラ・コート」を設立。土壌は2千5百万年前は海の底であった土壌が隆起、圧迫、堆積、経年変化した複雑な土壌で、シリシャス=シレックスと、ダイアトメイシャス=ダイアトム。海底に堆積した植物性プランクトンの化石「珪藻土」からなるスポンジ状の保温性に優れ、水はけが非常に良い。~グラン・クリュ・クラスのシャルドネ、ピノ・ノワールの条件:「海の堆積物土壌、東を向いた斜面中腹、冷涼」を満たす。

ラジャ・パー/ Rajat Parr、オーナー・ディレクター

全米で有名なマイケル・ミーナ・グループのワイン・ディレクターを努める彼が求めるワインは、料理と合わせることにより、双方が引き立ち、相乗効果を生み出すもの。つまり、酸と果実のバランスが取れ、フィネスがあるもの。

ラジャ・パーとワインメーカーのサシ・ムーアマンは「サンディ」のワインも一緒に造る。

ラジャ・パーは食のオスカーと言われるジェームス・ビアード・アワードを著作「シークレット・オブ・ソムリエ」で受賞するほど、全米では有名人であり、彼の情熱とブルゴーニュや世界の秀逸なワインに対する審美眼とそれをまとめ上げる才能は傑出している。

サシ・ムーアマン/ Sashi Moorman、オーナー・ワインメーカー

カリフォルニア生まれ、日系2世で本名は「武蔵」という。

ソフトで静かな印象ながら、真面目で、情熱的。ワイン造りのセンスは目を見張るものがある。

5年間のインターシップとしてオーハイのアダム・トルーマックのもとでワイン造りを学ぶ。

その後、ストルプマン・ヴィンヤード(シラーで有名)でワインメーカー、ドメーヌ・ド・ラ・コートの土地の前所有者イブニング・ランドでもワインメーカーを務めた。その時代にこの畑の素晴らしさを見抜き、今後はドメーヌ・ド・ラ・コートとしてその個性を表現し続けていく。

    

ドメーヌ・ド・ラ・コートは、サンタ・リタ・ヒルズAVAの一番海に近い西の端、標高約220mの丘の上に点在する5-7ブロック約合計9ヘクタールの畑からワインを造る。

元はブルゴーニュのコント・ラフォンがコラボしてワインをオレゴンで造る「イブニング・ランド・ヴィンヤーズ」が所有していたが、2012年より交渉が始まり、2013年初めには、全米でも秀逸なレストラン・グループ、マイケル・ミーナ・グループのワイン・ディレクターのラジャ・パーと、この畑に2007年より携わりワインを造るサシ・ムーアマン、投資家のマーク・スティーヴェンソンの3人が共同で購入し「ドメーヌ・ド・ラ・コート」を設立。

ドメーヌ=エステート、つまり管理が行きとどいた自社畑からワインを造る。

       

2007年、まだイブニング・ランド所有の時代にサシ・ムーアマンとクリス・キング(二人ともこの土地に魅了されドメーヌ・ド・ラ・コートにてその夢の続きを体現している)が、植樹にかかわり、カリフォルニアの伝統的優秀なクローン(マウント・エデン、スワン、カレラ)と少しのブルゴーニュ・クローンを、この地区では前例のないほど密植。

4,000本~7,000本/エーカーは、1ヘクタールに換算すると1万本から1万8千本(ロマネ・コンティが1万本/haと言われているのでいかにこの畑が密植かわかる)。

それぞれの樹が互いにストレスを感じ、下へ下へと根を伸ばし、個性豊かな土壌の成分を吸い上げる。

5つの畑はそれぞれ地質、方位、標高、微気候が違い、たった16haの集合体であっても比類なきクリュの違いを表現できることは驚きに値する。

クリス・キング/ Chris King、ヴィンヤード・マネージメント

    

畑は、5つの区画「メモリアス」、「ブルームス・フィールド」、「ラ・コート」、「スー・レ・シェーヌ」、「ジュリエット」に分かれている。

2022年現在、エステート内を開墾し、新しい区画を増やし、また検証を十分行った上で、品種、台木の植え替えも行っている。

サンタ・イネズ川の川底から220m急峻に切り立った丘の上にあり、海まで約11kmとAVAの中では一番海に近い為、涼しく、風も強いが、畑は斜面南東を向いている為、強風には直接当たらない。

     

グラン・クリュ・クラスのシャルドネ、ピノ・ノワールの条件:「海の堆積物土壌、東を向いた斜面中腹、冷涼」を満たす。

2千5百万年前は海の底だった土壌が隆起、圧迫、堆積、経年変化した複雑な土壌で、特に2つの特筆すべき土壌からなる。

一つは、シリシャス=シレックス。
結晶化したシリカ土壌で石英や玄武岩を含む。

もう一つはダイアトメイシャス=ダイアトム。
海底に堆積した植物性プランクトンの化石「珪藻土」からなるスポンジ状の保温性に優れ、水はけが非常に良い。

更にシェール土壌(頁岩)堆積物が堆積し圧迫され、薄く割れる(スレートや礫という)土壌も含まれる。

薄い粘土質の表土の下は真っ白。

シャンパーニュの石灰質土壌、シャブリのキンメリジャン、プイィ・フュメのシレックス、ブルゴーニュのシャンボール・ミュジニーやシャサーニュ・モンラッシェの石切り場に見られるアルジロカリケールなどを思わせる風景はミネラル感溢れるシャルドネ&妖艶なピノ・ノワールが造られる可能性を秘めた約束された地「プロミスト・ランド」のよう。

ブルゴーニュ・コート・ドールの村々の特級・一級の各区画や、いまや名高いカレラが造るマウント・ハーランのジャンセン、セレック、ミルズ、リードなどのように近い将来この畑もその個性が認知されるようになるであろう。

現在、この畑の周りはブルゴーニュ、シャンパーニュ、ナパ・ヴァレーのプレミアム・ワインの生産者がこぞって畑を買い、葡萄を調達してワインを造ろうとしている。

ラジャ&サシの先見の明と酒質が認められた証拠。秀逸なワインは畑から造られる。

畑は有機栽培、ワイン造りは「何も足さず、何も引かない」をモットーにテロワールの体現を手助けするにすぎない。

白い土壌が露出する。

ワイナリー / 畑情報

ドメーヌ・ド・ラ・コートは、サンタ・リタ・ヒルズAVAの海まで約10kmとAVAの中では一番海に近い西の端、標高約250mの丘の上に位置する。5-7箇所のブロックに分かれ点在する合計16haの畑から成る。急峻に切り立った丘の上にあり、海に近い為、涼しく、風も強いが、畑は斜面南東を向いている為、強風には直接当たらない。

Domaine De La Côte が生産しているワイン