生産者: レアム セラーズ
希望小売価格 70,000 円(税別)
ヴィンテージ | 2022年 |
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容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン |
味わい | フル・ボディ |
主要品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン86% |
ブレンド品種 | カベルネ・フラン12%、プティ・ヴェルド 2% |
原産国名 | アメリカ |
地方名 | カリフォルニア |
AVA | ナパ・ヴァレー/ Napa Valley |
ネステッドAVA、他 | プリチャード・ヒル/ Pritchard Hill |
畑 | ホウイー・ヴィンヤード /Houyi vineyard |
備考 | 96P The Wine Independent September 2024 by Lisa Perrotti-Brown |
詳細データ MORE +
ワインメーカー | ブノワ・トゥケ/ Benoit Touquette |
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醸造 | |
熟成 | 仏産樽熟成(新樽率約80%) |
土壌 | 火山性赤土土壌、巨石を掘り出し細かく砕いた岩が点在する |
サスティナブル認証 | |
評価 | 90P以上 |
キャップ | コルク |
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アルコール度数 | 14.6% |
品番 | 1REAM44122 |
JAN | 無し |
入数 | 6 |
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コメント
綺羅星輝くプリチャード・ヒルのヴォカ・ヒル側の岩だらけの急斜から、火山性赤土土壌の個性が際立つ
2022年レアム・セラーズの自社畑となる。創業者は中国系チャン・ファミリーで、2010年に土地を取得し、プリチャード・ヒルの他のワイナリーの例にもれず苦労をして巨岩だらけの土地を耕し畑とワイナリーを建設。中国神話に登場する弓の名手・后羿(こうげい、ホウイー)に因んで「ホウイー・ヴィンヤード」と名付け「ナイン・サンズ」というブランドでワインをリリースした(コンサルタント:フィリップ・メルカ)。
そのワインメーカーのサム・キャプランから紹介を受け、2013年から葡萄の供給を受けていた。
2022年の最初から栽培管理をレアムのチームで行い、全ての区画からレアム シングル・ヴィンヤードにするにふさわしい葡萄(カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド)を選抜し、熟成中の樽のセレクションも行う。ワイナリーは小さな区画に合うサイズの小さいタンクを備えているので(区画に合わせてオーダーメイドされた)、区画毎、クローン毎、収穫時期毎で別々に発酵。樽熟成も別々に行い、最後にブレンドを行う。
2022年は1月の初めから栽培管理をレアムチームで行ったことにより、畑の個性が良くわかり、9月初旬の非常に高温になった時期もうまく対処でき、またしっかりとした選果も行い(30%は醸造に回さなかった)、秀逸なワインに仕上がった。
テイスティング・コメント
豊かで複雑でありながらも、柔らかく優雅である。多くの山カベとは異なり、親しみやすい柔らかな性質を持つ。ジューシーなブラックチェリー、温かみのあるスパイス、そして芳醇なラベンダーの香りが立ち上がり、濃厚でコクのある味わいを形作っている。更に火山性土壌からくる黒鉛のようなニュアンスや鉱物系のミネラル感も現れ、味わいにさらなる深みを加えている。
ラベルについて
作者はベネズエラ出身の女性アメリカ人画家「ルチータ・ウルタード/Luchita Hurtado(1920-2020)」、モダニズムとシュールレアリズムの間を行き来するような画風。
この作品「Air Water Earth」をロサンゼルスのハウザー&ワース・ギャラリーで見た時から、ホウイーのラベルにぴったりだと魅了された。「Air Water Earth」は、ルチータが気候変動について考える中で生み出した作品であり、自然の調和をテーマにしている。このテーマは、土地を守り農業としての葡萄栽培を営むレアムとって深く共感できるものである。
この作品はまた、中国神話に登場する弓の名手・后羿(こうげい、ホウイー)が十の太陽のうち九つを射落とし、自然の調和を取り戻すという物語に共通するものを感じる。
2022年ヴィンテージから「ホウイー」には、このルチータの作品をラベルに採用した。2022年ヴィンテージのホウイーは、レアムの4番目の自社畑ワインとしてリリースする記念すべきワインである。
ホウイー・ヴィンヤード
プリチャード・ヒルはナパ・ヴァレー中央部オークヴィルの東側の山の中にあるレイク・ヘネシーの南側の丘陵に広がり、オークヴィル東側斜面(ここにはスクリーミング・イーグル、ボンドのセント・エデン、ラッド、ダラ・ヴァレ、ピーター・マイケルのオー・パラディ、レイミーのペドリカル、ターンブルのウェイツ、オークヴィル・ランチなどの銘醸畑)と地続きになる
小高い丘のプリチャード・ヒルには、綺羅星のごとく輝く評価の高いワイナリー、コルギン、ブライアント、シャペレー、コンティニュアム、デヴィット・オーサー、オーヴィッド、ブランド、メランソン・・・などが集まり類まれなるワインを造りだしている。
しかし、この地は古代の火山が作り出した火山性土壌であり、巨石が地中に大量に埋まっており、掘り出し、砕き、葡萄の樹にあった土壌に、整地しなければならない。この地を開墾するには多大な労力、高額な金額的投資が必要である。
ここは「約束の地」と言われるが、開墾だけでなく、ワイナリーの設備、ヴィンヤード・マネージャーやワイン・メーカー、有能なスタッフに投資を惜しまず、情熱と忍耐力を持ち、夢を現実にする強い意志を持つオーナーのみに与えられる珠玉のワイン、おのずとついてくる高い評価。約束の地でのワイン造りは誰にでもかなう夢ではない。
ホウイー・ヴィンヤードはプリチャード・ヒルの西側(ナパ・ヴァレーに近いヴォカ・ヒル)に位置し、2010年中国系のチャン・ファミリーが多大な投資をして開墾、植樹、ワイナリー設備、ゲスト・ルームを作り上げた。
後継者の問題などがあり、2022年レアム・セラーズが全てを買収。レアム・セラーズの自社畑となる。今後畑に更に多くの投資をし、改植、改善していく予定。
ナパ各地を切り取るがごとくワインに紡ぎ出す。将来を見据えたヴィジョンと惜しみない投資。今最高のスタッフが集まる。
Napa Valley
Realm Cellars レアムセラーズ
創業者ホワン・メルカードが2002年設立。ナパ・ヴァレーの最高の畑から最高級の芸術品を造り上げること、それぞれの畑が持つ可能性を探求、追求し、土地が内包する個性や真実をワインに表現することを信念とする。2012年元ハーラン/ボンドの財務担当、交渉のプロでもあるスコット・ベッカーが参入。2015年スタッグス・リープ・ディストリクトにある元ハートウェルの畑とワイナリーを取得。畑もワイナリーも大きな改修が必要であり、2017年の山火事、2019年にはホワンが引退し、スコットがオーナー社長となる。フェアラ・ヴィンヤードの共同所有などまだまだ新しい投資、発展は続き、次世代を考えた自社畑の改植なども進める。無名のワイナリーを100ポイントゲッターに引き上げたブノワ・トゥケの手腕の評価が高い。
個性溢れるナパ各地を切り取るがごとくワインを紡ぎ出す。
将来を見据えたヴィジョンと惜しみないインヴェストメント/投資。
2002年設立から幾多の紆余曲折を経て、自社畑・ワイナリーの取得、最高のスタッフが集まり、唯一無二の将来を見据える。
左から、スコット、エデン、ブノワ
スコット・ベッカー/ Scott Becker、オーナー社長、マネージング・ディレクター
レアムは2002年ホワン・メルカードにより設立。
ナパ・ヴァレーの最高の畑から最高級の芸術品を造り上げること、それぞれの畑が持つ可能性を探求、追求し、土地が内包する個性や真実をワインに表現することを信念とする。
2012年元ハーラン/ボンドの財務担当、交渉のプロでもあるスコット・ベッカーが参入。
レアムの価値観、コンセプト、マーケティングを揺るぎないものに確立していく。
2015年スタッグス・リープ・ディストリクトにある元ハートウェルの畑とワイナリーを取得。
今までクラッシュパッドでのワイン造りから自社ワイナリー、自社畑を得て、新しい体制を模索。
畑もワイナリーも大きな改修が必要であり、2017年の山火事、2019年にはホワンが引退し、スコットがオーナー社長となる。
フェアラ・ヴィンヤードの共同所有、残されたハートウェルの畑&邸宅の取得、ホウイ・ヴィンヤード&ワイナリーの買収など、まだまだ新しい投資、発展は続き、3つとなった自社畑の改植やワイナリー整備なども続く。
スコットの将来を見据えた指導力によりレアムの前進は続いていく。
ブノワ・トゥケ/ Benoit Touquette、チーフ・ワインメーカー
2011年就任。ボルドー生まれのフランス人。
ボルドー大卒(醸造と化学で修士号)、シャトー・ラ・ルーヴィエール、シャトー・クーアン・リュルトンでミッシェル・ロランと働き、カリフォルニアには彼から派遣されたのがきっかけで移住。
アメリカではアンディ・エリクソンのもと、アリエッタ、ファヴィア、ハートウェル、オーヴィッド、スクリーミング・イーグル等で修業を積む。
「自由なカリフォルニアのワイン造りに惚れ込んだ。」と目を輝かせながら淡々と語る。
レアム2013VTGでパーカー100点を3つ獲得、無名だったワイナリーを100ポイントゲッターに引き上げた手腕が高く評価され、コンサルティングも増え、今後とも彼の動向には目が離せない。
情熱溢れる人柄が今後を牽引していく。
エデン・フォーリー/ Eden Foley、エステート・ディレクター
2012年入社直後顧客との難関なやり取りを見事に解決し、その後対外的な交渉、大イベントアレンジ、ワイナリー移転の細々とした折衝、2017年山火事での停電、ワイナリーへの通行止めなどでワイン造りの滞りを知恵を絞って乗り越えるなど、レアムのすべてをバックグラウンドから支える。
2015年に取得した元ハートウェルの畑とワイナリー。
▼ 動画・画像などはこちらから
綺羅星輝くプリチャード・ヒルのヴォカ・ヒル(ナパ・ヴァレー側コルギン、デヴィッド・オーサー、ブランドに囲まれた)に位置する岩だらけの急斜の畑。2022 年にレアムは、ホウイー・ヴィンヤードの地所、醸造中のワイン、ワイナリー施設、前オーナーのライブラリーを含めて全てを買収し、レアムの自社畑となった。2022年より全区画にアクセスできるようになった為、とても素晴らしいカベルネ・フラン、プティ・ヴェルドをブレンドすることができ、複雑さを加味できるようになった。フルボディーでパワフルな果実が口中に広がるが、決して過熟ではなく、しなやかでソフトな口当たり、ベルヴェットのような切れ目のない柔らかいタンニン、クレーム・ド・カシスのような濃厚さと果実のフレッシュさにボルドー品種2種が加わり複雑味も兼ね備える。