ピノ・ノワール ウェイフェアラー・ヴィンヤード フォート・ロス・シ―ヴュー 2021

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ヴィンテージ情報

2021年は乾燥し、シーズンを通じて温暖な気候に恵まれたことで、力強さと調和を備えたブドウが収穫された。Wayfarer Vineyard の年間平均降雨量が1,650mmであるのに対し、2021年はわずか500mmと過去最低レベルだったが、貯水池に溜まった水でシーズンを通して十分に灌漑が可能であった。例年になく乾燥して暖かい冬の影響で萌芽は早まり、その傾向はシーズンを通して継続した。春から夏にかけては、乾燥した穏やかな暖かさが続き、極端な気温の上昇もなかった。この安定した気候と豊富な日照により、畑全体で均一に果実が成熟した。生育は非常に順調で、理想的なタイミングで収穫が行われ、各区画の果実は安定した状態でワイナリーへと運び込まれた。

テクニカル情報

クローン：Bacigalupi Old Wente, Dijion 115, 667, 777, Hirsh, Hyde Old Wente, Mount Eden, Pommard 4, 5, Swan, Wayfarer
仕立て： ダブル・ギュイヨ
土壌、気候、日当たり、斜面、クローン、樹齢などによって分かれている18のブロックと、11種類のクローンがワインに様々な複雑味を与えている。
収穫・醸造：各ブロック、畝毎に十分に成熟を確認してから細かく分けて手摘みで収穫する。夜間に収穫された葡萄はまだ冷たい状態で夜明け前にワイナリーに運ばれ、丁寧に選果、4%のみ全房発酵、その他の房を除梗、更に葡萄の粒を選別してからタンクに入れる。 5～10日間の低温浸漬の後、天然酵母のみで発酵を行う。各タンクの状態を確認しながら毎日手作業でパンチダウンを行った。圧搾し流れ出たワインを仏産樽(新樽率55%)で15か月熟成。
生産量：1650ケース

テイスティング・コメント

2021年のピノ・ノワールは、ピュアで輪郭のはっきりとした果実味を持ち、輝きと見事な骨格を備えている。ラズベリー、サワー・チェリー、カシスのアロマが、スミレ、乾燥させたオレンジピール、そしてフレッシュバジルの弾けるような香りと重なり合う。鮮やかな赤系果実とフローラルな風味が中心となり、きめ細かく上質なタンニンと、砕いたカカオのニュアンスが全体を支える。凝縮感と複雑さ、そして確かなミネラル感が、いつまでも続くような長い余韻へと導く。長期熟成も可能。