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エクスペリメント N4.9 ナパ・ヴァレー レッド・ワイン 2019

Experiment N4.9 Napa Valley Red Wine

生産者: オーヴィッド

Ovid.

希望小売価格 33,000 円(税別)

ヴィンテージ 2019年
容量 750ml
タイプ 赤ワイン
味わい フル・ボディ
主要品種 カベルネ・ソーヴィニヨン67.65%
ブレンド品種 プティ・ヴェルド13.71%、カベルネ・フラン10.09%、メルロ8.55%
原産国名 アメリカ
地方名 カリフォルニア
AVA ナパ・ヴァレー/ Napa Valley
ネステッドAVA、他
非公開
備考 限定数入荷

詳細データ MORE

ワインメーカー オースティン・ピーターソン/ Austin Peterson
醸造
熟成 仏産樽にて20か月熟成(新樽率32%)
土壌
サスティナブル認証
評価
キャップ コルク
アルコール度数 14.7%
品番 1OVIP24119
JAN 無し
入数 6
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コメント

67.65% カベルネ・ソーヴィニヨン, 13.71% プティ・ヴェルド, 10.09% カベルネ・フラン, 8.55% メルロ NはNeighbor(お隣り)のNを表します。自社畑14%、隣の畑86% 他社の基準を学ぶことも大切と考え、近隣の畑のブドウを調達、クローンの選択、畝の向き、仕立て方をよく調べて考察しました。自分のワイナリーと異なるアプローチの検証は大変貴重なものとなりました。純粋な果実のうまみとリッチな口当たりがあり、近所を探索して得た宝物のようなワインです。

NはNeighbor(お隣り)のNを表す。(マルティネズか? デヴィッド・オーサーか? 畑名は非公開。)

2000年VTGで植樹方式の違いを味わいの面で検証したことから、オーヴィッドの“実験”=エクスペリメントが始まった。

Nは「他社の基準を学ぶ」が主題で、Nを冠するワインをつくるのは4ヴィンテージ目。
隣人の自社とは異なるアプローチを学ぶのは、良い学びの機会となる。
今回もブドウ樹の仕立て方の検証を行った。
Modified California Sprawl(以下MCSと略す)はコルドン仕立てから伸びた新枝が、列の中央に向かって弧を描き、下に向かって垂れ下がるように伸びていくので、日光を果実がうまく吸収し、午後には熱と太陽から実を守る。
近隣のブドウ畑はMCSと、よりタイトなVertical Shoot Position(以下VSPと略す)の両方があり、両者の違いを観察。
畝の向きや仕立て方など、なぜ、どのように栽培しているのかを検証し、アプローチの違いをみて、自社で行っていることの改善を実現できた。

ヴィンテージ情報

2019年は2010,2017年の良年と同様、雨の多い冬の為、土壌の貯水量が満杯で、冷涼な年明けとなり、芽吹きは少し遅い4月中旬になったが、6月上旬の暑さがブドウ樹の成長を促し、新芽は理想的な長さに達した。
8月中旬は気温が上がったため、ヴェレゾンは早くに終了。
収穫期には霧のかかった朝、長く快適な日が続き、10月1日から18日に、ゆっくりとしたペースで収穫することができた。
カシス、カカオニブ、バニラビーンズ、サンダルウッド、林床のアロマを持ち、紫や赤い果実の味わいが豊か。

OVID. オーヴィッド

プリチャード・ヒルはまるで「ナパ・ヴァレーのビバリー・ヒルズ」。プレミアム・ワイナリーがひしめく中で火山性赤土土壌から異色の個性を放つ

Pritchard Hill, Napa Valley

Ovid. オーヴィッド

オーヴィッドは帝政ローマ初期の詩人の名前を冠したワイナリー。創業者のネルソンとジョンソンはPCソフトウェア業界で検索プラットフォームのメーカーとして著名なオーヴィッド社を80年代後半に設立。その成功で得た資産をつぎ込み、標高427メートルのヒルサイドにある土地を開墾しました。巨大な岩が地表を覆う土地の造成は並大抵の労苦ではありませんでした。ワイン造りに携わるのは、醸造家は元スクリーミング・イーグルのアンディ・エリクソン、栽培管理はデヴィッド・エイブリューという錚々たるメンバーです。2017年4月に創業者の友人であるシルバー・オークのデヴィッド・ダンカンが買収。「スタッフごと引継ぎ、今まで通りのワイン造りを行い、新たに開墾も行う予定である」と述べ、今後の動向が注目されます。エクスペリメントは“実験”的に様々なワインを造る。

オーヴィッドはオウィディウス [Publius Ovidius Naso] (前43-後17) 帝政ローマ初期の詩人の名前を冠したワイナリー。

オウィディウスは「恋の技法」や、後世の文学・美術に大きな影響を与えた叙事詩「メタモルフォセス(転身物語)」「悲歌」「黒海からのたより」などの作品により英米文学界では広く知られている。

創業者マーク・ネルソンとダナ・ジョンソン夫妻はPCソフトウェア業界で検索プラットフォームのメーカーとして著名なオーヴィッド社を1980年代後半に設立の際にこの詩人の名を初めて使用。

葡萄が卓越したワインに変身することを詩人の代表作「メタモルフォセス」になぞらえた。

マークとダナはコンサルタントにアンディ・エリクソン(元スクリーミング・イーグル、現ファヴィア、ダラ・ヴァレ、マヤカマス)、栽培管理はデヴィッド・エイブリューという錚々たるメンバーで、ボルドー・スタイルのプレミアム・ワインを造り上げた。

2000年にナパ・ヴァレー標高427メートルの高さにある赤土土壌でオークヴィルを見おろすことのできるプリチャード・ヒルの6ヘクタールの自社畑にデヴィッド・エイブリューのアドバイスをうけ、ボルドー品種のカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド等を植樹。

畑の開墾には大きな岩を取り除く大掛かりな工事を必要とした。

ワイナリー敷地にはその切り出した岩が残されている。

初リリースは2004年。

オーヴィッドが目指すのはテロワールを生かすこと。

日々栽培と醸造技術の研鑽、実験を行い、オーガニックで葡萄栽培を行い(*CCOF認定)、テロワールの持つ個性、特徴を引き出す努力を重ねている。

収穫された果実は畑と同じ場所にあるワイナリーに時間差なく持ち込まれ、徐梗前と徐梗後に選果される。

発酵タンクは温度管理のできる小さいコンクリート製をボルドーの著名シャトーを視察した際に学んで取り入れた。

自社畑の各ブロック数の量にあうサイズの木製発酵樽もあつらえ、発酵に使用するタンクを2種類にしている。

発酵後は仏製樽に入れて、地下セラーで18-22か月熟成。

ワイナリーは太陽光発電を取り入れ、環境に配慮している。

鉄分を含む赤土土壌によりワインは果実味と共に、土壌由来のミネラルが多く感じられる味わいとなる。
*CCOF:California Certified Organic Farmers

醗酵タンク

鉄分を含む赤土土壌

他にはない最高のワイナリーを作るべく、歴史的なボーン家の石壁を生かした設備をハワード・バッケンに依頼して建築。

2017年4月に創業者のネルソンとジョンソンの友人であるシルバー・オークのデヴィッド・ダンカンはOVIDを二人から買収したと発表。

スタッフごと引継ぎ、今まで通りのワイン造りを行い、元クリフ・レイディ社長のジャック・ビットナーがマネージング・パートナーとしてワイナリーを切り盛りする。

今後の動向が注目されている。

ワインメーカーはオースティン・ピーターソン。

2006年よりアンディ・エリクソンの下、エノロジストとしてキャリアをスタート。

2010年よりワインメーカー。

左からオースティン、デイビッド、ジャック

ワイナリー情報


ナパ・ヴァレー標高427メートルの高さにある赤土土壌でオークヴィルを見おろすことのできるプリチャード・ヒルの6ヘクタールの自社畑。


プリチャード・ヒルはナパ・ヴァレーの東側、ヴォカ山脈の麓にある注目の地区。

シャペレやブライアント・ファミリーが畑を開き、デヴィッド・オーサー、コルギン、ブランド、コンティニュアムが参入している。