生産者: ハーラン エステート
希望小売価格 340,000 円(税別)
ヴィンテージ | 2021年 |
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容量 | 750ml |
タイプ | 赤ワイン |
味わい | フル・ボディ |
主要品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン |
ブレンド品種 | メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド |
原産国名 | アメリカ |
地方名 | カリフォルニア |
AVA | ナパ・ヴァレー/ Napa Valley |
ネステッドAVA、他 | |
畑 | ハーラン・エステート/ Harlan Estate |
備考 |
100P The Wine Independent by Lisa Perrotti-Brown, April 2024、 100P JamesSuckling.com, February 2024 |
詳細データ MORE +
ワインメーカー | コーリー・ エンプティング/ Cory Empting |
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醸造 | ステンレス・タンクとオークの発酵槽を併用して醗酵 |
熟成 | 仏産新樽にて20~25か月熟成 |
土壌 | 表土:フランシスカン頁岩、堆積土壌1/3、火山性土壌2/3 |
サスティナブル認証 | |
評価 | 100P |
キャップ | コルク |
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アルコール度数 | |
品番 | 1HA1P32121 |
JAN | |
入数 | 3 |
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コメント
100点満点の評価
ザ・ワイン・インディペンデントの公式評価とコメント
100P The Wine Independent by Lisa Perrotti-Brown, April 2024
2021年のハーラン・エステートは、80%以上のカベルネ・ソーヴィニヨンに、少量のカベルネ・フランとほんのわずかなメルロをブレンドして構成されている。
グラスからはゆっくりと、スミレ、野生のブルーベリー、酸味の効いたモレロチェリー、鉱物を思わせる魅惑的な香りが立ち上がり、続いて黒スグリのゼリー、リコリス、豊かな土、黒トリュフのニュアンスを伴う奥深さへと続く。
非常にしなやかなタンニンと、黒・赤・青の果実が緻密に織り重なった層によって、魅惑的なパラドックスを描く。
まさに息をのむほどの優雅さと均整の取れた余韻で締めくくられる。
*リサ・ペロッティ・ブラウンMWはワイン・アドボケイトにロバート・パーカーの右腕として5年間の勤務。パーカー退任後編集長を8年務めた。2021年に退任。2022年に自らのサイト「ザ・ワイン・インディペンデントTWI」を創立。広告費、権力に傾かないワインサイトを独自の取材、美しい写真、ワイナリーレポートを掲載するサイト運営をしている。(出資はワイン業界とは別の企業より受ける)
ジェームズ・サックリングの公式評価とコメント
100P JamesSuckling.com, February 2024
ラベンダーやバラの花びらの香りが魅惑的に広がる。香り高く華やかで、カシスやスペアミントのニュアンスも感じられる。シャネルNo.5のような気品すら漂う。きめ細かくエネルギッシュなタンニンが、ワインにしなやかさと立体感を与える。時間とともにさらに広がりを見せ、凝縮感があり鮮やかな余韻は何分も続くほどの長さ。今飲んでもその魅力とポテンシャルを感じることができるが、さらに美しく熟成していく。2030年以降がおすすめ。
ヴィンテージについて「意図と本能が交差する年」
2021年の冬は乾燥し、冷涼ながらも極端な寒さはなかった。 1月から春の終わりまでの降水量はわずか230mm弱にとどまり、乾燥した条件下で、剪定の時点から樹に過剰な負担をかけないよう意識して作業を進めた。 3月第3週に始まった萌芽は4月中旬まで続き、5月には気温が上がり開花が始まった。 樹冠の広がりは控えめだったが、10年以上にわたるドライファーミングによって培われた健全な力強さがあり、ブドウの樹自体からの生命力を感じた。 収穫は8月23日に始まり、9月16日までに完了。 収量は通常より25%ほど少なかったが、セラーに運び込まれた果実のひと粒ひと粒は、素晴らしいポテンシャルを秘め、期待に満ちたものだった。
テクニカル情報
自社畑17ヘクタールの栽培品種/植樹率:カベルネ・ソーヴィニヨン(70%)、メルロ(20%)、カベルネ・フラン(8%)、プティ・ヴェルド(2%)
土壌:すべてヒルサイドに段々畑状に密植されており、北東を向いた斜面に点在する。土壌はフランシスカン頁岩という粉砕された岩石が表面を覆い、地中は1/3が堆積土壌、2/3が火山性土壌、断層に分断される。
ワインメーカーのコメント(コーリー・エンプティングより)
2021年、畑の歩みは私たちの期待を超えて新たな表情を見せてくれ、やがてそれはこのワインの本質と切り離せないものになった。
まるで熟練した音楽家が、磨き抜かれた技巧のうえにさりげない変奏を重ね、よく知った旋律に新たな響きをもたらすように、馴染み深いハーランの個性にさらなる深みと新たな魂を与えたようだった。
輝きと豊かさを兼ね備えた果実のアロマが魅惑的なリズムを刻みながら現れ、重厚感を湛えたダイナミックな動きへとつながる。
大地を思わせるニュアンスと、緻密に織り込まれた張りのあるタンニン、そして閃光のように駆け巡る酸味が見事に調和する。
フィニッシュでは全ての響きがひとつに溶け合い、長く続く穏やかな余韻の中に、先に奏でられたテーマが繊細に反響する。
ワインの中に、長年この土地に根を張ってきた古樹の揺るぎない自信が垣間見え、単なる要素の積み重ねではない、ハーラン・エステートの本質が鮮やかに映し出されている。
ワイン通なら垂涎の押しも押されぬナパ・ヴァレー・カルトワインの筆頭。オークヴィル西斜面複雑な地形から生み出される至宝

Oakville, Napa Valley
Harlan Estate ハーラン・エステート


ハーラン・エステートは世界の偉大なワインに匹敵するワインを生み出すことを目標に不動産業で一財を築いたビル・ハーラン氏が1984年にオークヴィルに興した。葡萄畑は、等高線にそった段々畑。もっとも適正な場所にカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドが植えられている。これらの品種からも分かる通りに、目指すは、ボルドー、メドックの頂点に君臨する5大シャトー。ディレクター・オブ・ワインメイキングはボブ・レヴィ、ワインメーカーはコーリー・エンプティング、コンサルタントはミッシェル・ロラン。 パーカーはハーランに1994年、97年、2001年、2002年、2007年、2013年、2015年、2016年、2018年(暫定)、2019年と10回100ポイントをつけています。世界にあまたあるワインの最高峰といえるでしょう。
世界の頂点に迫る完璧な芸術品、偉大なクラシック・ブレンド
ハーラン・エステートは不動産事業で成功を収め、ナパで壮麗なリゾート・メドウッドを経営するビル・ハーランが「オークヴィルからフランスの格付け第一級に匹敵するカリフォルニア・ワインを造る」というヴィジョンの基に1984年に設立された。
当時のナパは平地での葡萄栽培が常識だったが土地選びに15年かけた地道な研究と調査で「偉大なワインは斜面の畑から生まれる」との結論に達し、オークヴィルの西の丘陵にある97ヘクタールの土地を切り開き、海抜68mから374mの北向き、北東向き斜面に点在する伝説的な自社畑を造成し、ヨーロッパが何百年もかかって培ってきた伝統と技術を、歴史に学び、科学的リサーチを駆使することにより新旧世界の差を一気に縮めた。
最新技術を結集したワイナリーと地下セラーを持ち、伝統と革新の融合でワインを造りだしている。
2021年、ビル・ハーランは会長職に就き、息子ウィルに会社の経営を引継いだが、マネージング・ディレクターにドン・ウィーバー、ディレクター・オブ・ワイングローイングはボブ・レヴィ、醸造はコーリー・エンプティング、ヴィンヤード・オペレーションはメアリー・マー。
2024年に創業40周年を迎えるが創業以来主要メンバーがほぼ同じということが大きな強みとなっている。

オークヴィル西斜面から丘陵に食い込むようにUの字に広がるハーランの畑 オークヴィルの森林の中・急斜面に畑を開墾・植樹した先駆者である。※ワイナリー非公開

偉大なボルドー・クラシック・ブレンドであるカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドがブレンドされる。深みのある美しい色、際立つ凝縮感、複雑さ、味わい深さと洗練されたタンニン、エステートのユニークな特徴を存分にあらわした官能的な長い後味を持ち、今飲むと瑞々しさと新鮮さが魅力的だが、非常に長い寿命をもつワイン。ハーランが目指すワインとは人と自然が造りだす“芸術”である。ラベルには寓話のエピソードを描写した絵柄を使用。