SIGNORELLO ESTATE シニョレッロ エステート

創業1977年 イタリア系家族の絆 父レイ・シニアと息子レイ・ジュニアのシニャレッロ家がオークノール東側の自社畑で造る歴史あるワイナリー

Napa Valley

Signorello Estate シニョレッロ エステート

イタリア系レイ・シニョレッロ・シニアは1970年代半ばに、ナパ市街地の北東丘陵・シルヴァラード・トレイル沿いに位置 する 40ha の牧草地を購入し、開墾・植樹し葡萄栽培のプロジェクトを開始した。創業 1977 年。息子のレイ・ジュニアは 1980 年代に父と共に栽培管理、ワイン造りの共同オーナーとして事業に参画した。1980年代終わりには栽培だけでなく、自 社ワイン造りを始める。1986 年に美しいワイナリー完成。レイ・シニアは 1998 年秋に他界するまで、レイ・ジュニアと二 人三脚でワイナリーの名声を確立した。ナパ・ヴァレー自社畑から世界レベルのワインを作り続けるコミットメントを持ち 真摯に取り組んでいる。ワイン造りのチームには、セリア・ウェルチ(スケアクロウを造る)がコンサルタント、プリヤン カ・フランス(ダラ・ヴァレで修行)がワインメーカー、スティーブ・マサイアソンが自社畑の栽培管理を担う。 2017 年 のアトラス・ピーク・ファイヤーによってワイナリーが焼失してしまったが、2024年再建。

現当主レイ・シニョレッロ・ジュニア

現当主であるレイ・シニョレッロ・ジュニアは、カリフォルニア州サンフランシスコで生まれ、カナダのバンクーバーに移り住み、現在もシニョレッロ一家が定住している。 レイはサンフランシスコ、ナパ・ヴァレー、バンクーバーを行き来し、様々な事業に奔走する。
1986 年、シニョレッロ夫妻はそれまで畑だけだった地にワイナリーの主要な建物を建設し、1990 年にカベルネ・ソーヴィニヨンの最初の植樹が始まり、瞬く間にエステートの主要品種となった。 完璧なナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンを自社畑から造るという数十年にわたる取り組みにおいて、飽くなき探求心を持って、様々な哲学、古今東西のブドウ栽培やワイン造りのアイデアを試 し、最高を目指し、追及をやめることがない。
ブドウを育て、土地を耕し、仲間との共生、美味しいワイン、美味しい食事といったワインカントリーのライフスタイルを楽しむことがシニョレッロ・ファミリーをこの地に結びつける。 父子ともに、このビジョンを早くから抱き、夢として始まったこの事業が、今や現実となり、既に3代目が控え、ナパ・ヴァレーの高品質ワインを次世代に引き継いでいく。

シニョレッロ エステートの自社畑

ナパ・ヴァレーの南東、ナパ市街地の北、オークノールAVAの東側、シルヴァラード・トレイル沿いの東、ヴォカ山麓の斜面に現在 約40haを所有。
16.5haに植樹されている品種はカベルネ・ソーヴィニヨン10ha, シャルドネ2ha, カベルネ・フラン1.3ha, シラー0.9ha, メルロ0.8ha, セミヨン0.7ha, ソーヴィニヨン・ブラン0.5ha, ヴィオニエ0.3ha。
気候的には冷たいサン・パブロ湾からの霧が朝晩流れ込み、昼間は十分な日照を享受できる。ナパ・ヴァレーの中ではやや涼しい地区に当たるが、朝から晩までの気温の日格差が大きく、葡萄はじっくりと生育する長い栽培期間が取れる。 畑は水はけの良い斜面に広がり、ハンブライト岩があちこちに露出し、ヨロ・ローム(沖積土壌)が全体に広がる。

1980 年に植えられたシャルドネの区画は、古代の谷底にあたり、砂と粘土が混じる斜面の低い部分に植えられている。 適度な保水力があり、力強いシャルドネに適した土壌。
赤ワイン品種(カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロ)はすべて、岩の多い丘の中腹の表土の浅い土壌に植 えられている。畑の向きは一方は東側、もう一方は西側に面しているため、果実の多様性が生まれ、ワインをより複雑でバラ ンスのとれたものにするのに役立っている。育成期間中、葡萄の木は栽培チームにより注意深く管理される。 1990 年にカベルネ・ソーヴィニヨンの最初の植樹が始まり、瞬く間にエステートの主要品種となった。

シニョレッロ・エステートの栽培・醸造チーム

シニョレッロ・エステートでは、フランスの古典的なワイン醸造法とナパ・ヴァレーの類いまれなる果実を合わせる。 みずみずしく、凝縮し、複雑な果実味とバランスの取れた骨格を実現し、早くから親しみやすく、熟成するにつれてさらに複雑さを 増すワインを造ることを目標とする。
ワイン造りのスタイルは、フランス語の “ヴィニュロン “という言葉で表現される 「ブドウ栽培者」の考えに基づいている。 これは、ブドウ栽培で行われるすべてのことがワイン造りと密接に結びついていることを意味する。 私たちの栽培・醸造チーム全体が、ブドウの栽培と収穫、ワイン造りの全てに責任を負っている。


Celia Welch/セリア・ウェルチ – コンサルティング・ディレクター

ワイン造りのコンサルティング・ディレクターとして、セリア・ウェルチは豊 富な才能と知識をシニョレッロ・エステートにもたらしてくれる。

セリアはオレゴン出身、UCディビスを1882年に卒業後、世界各地で修行を積 み、1992 年からナパ・ヴァレーのスタッグリンでワインメーカーを勤めた。 2003 年スケアクロウの初ヴィンテージを造り、続くヴィンテージで不動の地位 を築く(現職)。ナパの名だたるワイナリーをコンサルタントする。

Steve Matthiasson/スティーブ・マサイアソン – 葡萄栽培家

シニョレッロの自社畑の栽培管理アドバイザー。 ジェームズ・ビアード賞に 6 度ノミネートされたスティーブ・マサイアソンは、 アイズリー、ダラ・ヴァレ、スポッツウッドなど、ナパで最も評価の高い畑のア ドバイザーを務めている。「リジェネラティブ・ヴィティカルチャー」(環境再生 型農業)を推進する。

自身のワイナリー/マサイアソン・ファミリー・ヴィンヤー ドでは、ワインメーカーも務める。バランスの取れた味わいとなる栽培管理に定 評がある。

Priyanka French/プリヤンカ・フレンチ 常任ワインメーカー

2019 年シニョレッロのワインメーカー就任。プリヤンカはワイン造りだけでなく、 自社畑の長所を表現する精密な栽培管理とバランスの取れたワイン造りに焦点を当 て、過去数十年の遺産を将来に引継いでいく。 彼女はまた、2,600m2の新しいワイナリーとカーヴの建設も監督する。

シニョレッロ・エステートに入社する前は、ダラ・ヴァレでワインメーカーのアンディ・エリクソンやコンサルタントのミシェル・ローランの元で経験を積んだ。

※2024年より、マイケル・コスリー/ Michael Costleyがワインメーカーに就任

栽培管理・醸造へのこだわり

栽培

6月に行う葡萄の房の位置決めと葉の間引きによって、葉を高く保 ち、果実から離し、房への日当たりのスペースを適切に保つ。これにより収 穫時の成熟が保証される。樹は極力ドライ・ファーミング(灌漑無し)で栽 培され、夏の間の必要な時だけ水を与え、根を健康に保つ。夏の適房(房の 間引き)は、全体の収穫量を 1 エーカー当たり 1.75~2.75 トン(通常の平 均の半分)に調整し、風味を凝縮させ、複雑さを増すために行われる。収穫 の判断は、pH と糖分の度数を確認するが、最も重要なことは、熟した風味 を実際にスタッフが味わって判断することである。シニョレッロのスタイル では完熟した果実が必要で、通常はブリックス24から26の間で収穫する。 葡萄は夜間に手摘みで収穫され、涼しい早朝5時から10時の間に選果され る。自重で潰れないように 15 キロ入りの小さな収穫用バスケットで運搬さ れ、高品質の果実だけを発酵させるために3回選果される。

シャルドネの醸造

収穫後1時間以内に、優しく全房プレスされ、果皮との 接触を最小限に抑え、えぐみを減らす。自生酵母で樽発酵を開始し、より複 雑で個性的、そしてよりクリーミーなテクスチャーのワインを生み出す。ア ルコール発酵が完了する2~4週間後、シャルドネの50%は、樽の中でマロ ラクティック発酵を行い、約 11 カ月樽熟成させる。瓶詰めの直前に選別し て清澄し、澱引きする。慎重な取り扱いにより繊細さや細かいニュアンスが 損なわれないように注意する。

赤ワインの醸造

除梗された果実は、優しく揺すって未熟な小さな実を除 く。 最後の選果台では、さらに 8 人の作業員の目で未熟な果実や過熟な果 実を手作業で選別し、最高級の粒だけが発酵タンクに入る。 4 トンと8トンのステンレス発酵タンクに入れられ、発酵が始まる前に色と タンニンを抽出するために低温浸漬させる。発酵温度は約 32℃まで上げ、 果帽(発酵中に表面に出てくる果皮と果肉)を沈める為に1日2回液循環さ せる。 その後、仏産樽(ソーリー、ナダリー、トリュイユ、ルモンのミデ ィアム+トースト)に移し熟成。樽熟成期間は品種やヴィンテージによって 異なるが、カベルネ・ソーヴィニヨンは平均 22 カ月熟成される。瓶詰め前 に約4回澱引きを行う。果実の力強さとボディを保つため、瓶詰め前の人工 的清澄や濾過は行わない。

Rising from Ash/灰の中(山火事被害)から立ち上がる

シニョレッロのワイナリーは 2017年10月ナパ・ヴァレーを襲ったアトラス・ピークの山 火事により壊滅的な被害を受けてしまったが、オーナー/レイ・シニョレッロとチームは 再建を誓った。その復興・回復力はナパ・ヴァレーの顔として、コミュニティの団結力の 象徴的な証になると考えている。ワイナリーの再出発は同時にナパ・ヴァレーの歴史に対 する誇りと未来に対する明確なビジョンを表している。

パートナーのトム・テイラーとモーリス・ロンバルドが率いるテイラー・ロンバルド設計は、私たちの新しいワイナリー、ホスピタリティ・ センター、地下に作られる熟成施設を、オープンで風通しの良いアプローチを設計に取り入れ、素晴らしい眺望を生かしたモダンで最先端の ワイナリーを設計をしてくれた。2025年6月にオープンされる。

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Signorello Estate が生産しているワイン

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