SCARECROW WINE スケアクロウワイン

2017年プレミア・ナパ・オークションでもトップ・ロット。2014年には史上最高落札価格。24万ドル(60本)を記録した今最も入手超困難なワイン

Rutherford, Napa Valley

Scarecrow Wine スケアクロウワイン

オーナーのブレット・ロペスはJ.J.コーン・エステート創業者の孫。創業者のコーン氏はハリウッドの映画配給会社MGMで”ベンハー”、”オズの魔法使い”などハリウッド映画の黄金時代を築いた映画人です。 このスケアクロウは”オズの魔法使い”に登場するカカシに由来しており、映画人であった祖父に敬意を表してつけたものです。コーンエステートのカベルネは第二次世界大戦後イングルヌックに使われ始め、その後オーパスワン、ニーバウム=コッポラ、ダックホーン、インシグニアにも供給されてきた歴史ある畑です。1945年植樹の老木がいまだ残り、”オールドマン”という愛称でナパ最古の樹齢を誇ります。また近年では珍しいドライファーミングも実践しています。ワインメーカーは1999年に殿堂入りした時の人セリア・ウェルチ女史が担当。 ワイナリーのウェイティングリストには5000人が控えます。アメリカの消費者から日本にまで問い合わせが入るほどの超人気、希少商品。

新カルト・ワインの地位確立、ナパ・ラザフォード最上級ワインの畑が集まる西側テラスよりまた伝説のワインが生まれる

スケアクロウはラザフォード・ベンチにある銘醸畑・J.J.コーン・エステートの葡萄から生み出される。

J.J.コーン社の始祖ジョセフ・ジャドソン・コーン/ J.J. Cohnはロシア移民の子としてハーレムで貧困の中に育ち、長じてMGM社のプロダクション・チーフに昇りつめ「ベン・ハー」「オズの魔法使い」などの作品によりハリウッドの黄金時代を築いた。

避暑地として購入したナパ・ラザフォードの地は隣人の故グスタフ・ニーバムの勧めでカベルネ・ソーヴィニヨンを植えJ.J.コーン・エステートとして第二次世界大戦後イングルヌックのカベルネに使われ始め、その後はオーパスワン、ニーバム-コッポラ、ダックホーン、インシグニアにも使われてきた。

ジョセフ・ジャドソン・コーン

J.J.コーン・エステートでは1960年代半ばに流行したAxR#1ハイブリッドの台木を使わなかった為、第2次フィロキセラの被害を免れた1945年植樹のセント・ジョージ台木の古樹が僅か0.8ha残り、”オールド・マン“として珍重され、その葡萄はスケアクロウに使われている。

セント・ジョージ台木の古樹は貴重で、J.J.コーンの葡萄樹はナパで最も古いカベルネ・ソーヴィニヨンの一つと言われている。

樹齢70年の古樹、オールド・マン

創始者J.J.コーンの孫・有名写真家ブレット・ロペス/ Bret Lopezがその歴史ある畑から生み出す魔法のワイン

ブランド・ネームのスケアクロウは「オズの魔法使い」のカカシのキャラクターと創始者J.J.コーンに敬意を表して命名。

オーナーのブレット・ロペスは1948年生まれでJ.J.コーンの孫。

元々は商業写真専門の写真家でリーヴァイス、ホンダ、ハーレイ・ダヴィッドソン、シボレー、コカ・コーラ社を手がけていた。

1996年にJ.J.が亡くなるとブレットと姉妹2人の間で遺産相続問題が起こる。

ラザフォードにある祖父の別荘はブレットにとって思い出一杯の場所であり遺しておきたかったが、姉妹は売却して現金化することを要求。

ブレットが地所を買い取るつもりであったが、姉妹は競売で高値での売却を進め、元々400万㌦の評価額の不動産であったのに、最終的には約3,300万㌦にまで高騰した。

そこに現れた救世主はフランシス・フォード・コッポラ。

ブレットと組み、地所の1/3をブレット、2/3をコッポラと分け合い土地の購入金額はすべてコッポラが用意した。

この時入札参加したのは彼らの他に、なんとモンダヴィ+ロスチャイルド、アンディ・ベクストファーの合計3組だった。落札者が違っていれば今のナパ・ヴァレーは違う顔になっていただろう。

無事に祖父の別荘と周囲の畑を相続できたブレットは払うべき固定資産税の額に驚き、「ワインを造って税金を払うしかない」と決心しJ.J.コーン・エステートを継承した。

それを機に1998年に商業写真撮影を引退し、ワイナリー経営に専心することになる。

ブレット・ロペス

J.J.コーンの自社畑はラザフォード西側テラスにある10haの畑で、標高は70mから100mのなだらかな斜面。

土壌は粘土質ローム、プレザントン・ロームと砂利質ロームから構成される。

樹齢の違い、台木の違い、地質の違いなど、条件の違う葡萄樹それぞれの特徴を複雑に組み合わせスケアクロウの味わいを造り出す。

ワイン・アドヴォケイトは初ヴィンテージの2003年に97点、2007年、2013年、2014年、2016年、2019年に100点の評価。2011年2月に行われたプレミアム・ナパ・ヴァレー・オークションでスケアクロウが出品した2009年ヴィンテージ(60本)がこれまでの最高落札価格12万5千ドルを記録し、注目を集め、一気にスターダムに駆け上がった。

そして2014年2月のオークションではこの記録をあっさりと抜き去り、2012年VTGのスペシャル・ワイン(60本)が倍額の26万ドルを突破し新記録を更新し、新カルトの名声を不動のものとした。

2017年2月の同オークションでもトップ・ロットの栄光に輝く。
(このワインはオールド・マン100%で造られた非常に貴重なものである。)

ヴィンヤード・マネージャ―、マイケル・ウルフ/ Michael L. Wolf

マイケル・ウルフは、今までにアラホ(現アイズリー)、ベクストファー・ヴィンヤードを始めとするナパ300haもの大小ワイナリー、特にプレミアム・ワインの畑の管理を経験し、現在も多くの栽培管理を任されている著名ヴィンヤード・マネージャー。

ワインメーカー、セリア・ウェルチ/ Celia Welch

ワインメーカー、セリア・ウェルチ/ Celia Welch セリア・ウェルチは1982年UCデイヴィス卒後、アメリカ西海岸、東海岸のワイン産地と南半球の産地で修行を積み、1992年よりロバート・ペピでアシスタント・ワインメーカーを務めながら、・コンサルタント業を開始し、1995年にコンサル専業となる。

1999年にウーマン・フォー・ワインセンスでワインメーカー殿堂入りを果たし、同時にライジング・スター賞を授与され2008年には“フード&ワイン”誌ワインメーカー・オブ・ジ・イヤーに選出された。

現在はフリーの立場でワイン・コンサルタントを行う。 今までに関わってきた、また現在もコンサルタントをするワイナリーは、スケアクロウの他、スタッグリン、ハートウェル、ハリウッド&ヴァインセラー、リンドストローム、コーナーストーン、シニョレッロなど。

Scarecrow Wine が生産しているワイン