印刷する

ピノ・ノワール ゴールデン・ミーン ウェイフェアラー・ヴィンヤード フォート・ロス・シ―ヴュー 2021

Pinot Noir Golden Mean Wayfarer Vineyard Fort Ross-Seaview

希望小売価格 24,000 円(税別)

ヴィンテージ 2021年
容量 750ml
タイプ 赤ワイン
味わい ミディアム・ボディ
主要品種 ピノ・ノワール 100%
ブレンド品種
原産国名 アメリカ
地方名 カリフォルニア
AVA ソノマ・コースト/ Sonoma Coast
ネステッドAVA、他 フォート・ロス・シーヴュー/ Fort Ross-Seaview
ウェイフェアラー / Wayfarer
備考 96 Points, Wine Advocate, by Erin Brooks, Jun 16, 2023

詳細データ MORE

ワインメーカー トッド・コーン / Todd Kohn
醸造 100除梗、5~10日間低温浸漬、天然酵母発酵
熟成 仏産樽にて15か月熟成(新樽率43%)
土壌
サスティナブル認証
評価 90P以上
キャップ コルク
アルコール度数 14.4%
品番 1PAMI32121
JAN
入数 6
-- --

コメント

ゴールデン・ミーンは、中道、中庸=両極端の中間という意味を表す言葉。ポマール・クローン(黒系果実の凝縮感を表現)と、スワン・クローン(フィネスに富み、色は淡く、エレガントで赤系果実の複雑さを表現)を両極端をブレンドする。黒系果実の個性が幾重にも重なって現れ、長い余韻に赤系果実が秀逸な酸の印象と共に現れる。

「Golden Mean(ゴールデン・ミーン)」は古代ギリシャの哲学から来た概念で、「中庸」または「適度」という意味。極端なものや過剰を避けて二つの相反する理想の間に存在する調和の取れた中間地点を探求するという哲学用語。

スワンとポマールという両極の二つのクローンからGolden Meanを目指す。

スワン・クローン:フィネスに富み、色は淡く、エレガントで赤系果実の複雑さを表現。ジョゼフ・スワンがカリフォルニアに植樹した歴史あるクローン。
ポマール・クローン:ポマールに由来する深みと黒系果実の凝縮感を表現。

ヴィンテージ情報

2021年は乾燥し、シーズンを通じて温暖な気候に恵まれたことで、力強さと調和を備えたブドウが収穫された。Wayfarer Vineyard の年間平均降雨量が1,650mmであるのに対し、2021年はわずか500mmと過去最低レベルだったが、貯水池に溜まった水でシーズンを通して十分に灌漑が可能であった。例年になく乾燥して暖かい冬の影響で萌芽は早まり、その傾向はシーズンを通して継続した。春から夏にかけては、乾燥した穏やかな暖かさが続き、極端な気温の上昇もなかった。この安定した気候と豊富な日照により、畑全体で均一に果実が成熟した。生育は非常に順調で、理想的なタイミングで収穫が行われ、各区画の果実は安定した状態でワイナリーへと運び込まれた。

テクニカル情報

クローン:Pommard, Swan
仕立て:ダブル・ギュイヨ
区画:2021年は5、20の2つの区画をブレンド。ゴールデン・ミーンはヴィンテージにより使う区画を選ぶが、標高の高さ、畑の向き(各区画は東西南北と向きが違う)、土壌の個性や、母岩までの深さなどにより、キャノピー・マネージメント(適葉)をそれぞれの区画に合うよう細かく分けて行う。
収穫・醸造:9月3日から7日までの明け方前に収穫を終え、畑とワイナリーで十分な選果を行う。選抜した15%を全房として残し、その他は除梗し、葡萄の粒を更に選別してからステンレスタンクに入れる。5~10日間の低温浸漬の後、天然酵母のみで醗酵を行う。優しく圧搾し、流れ出たワインを仏産樽(228L、新樽43%)で15ヶ月熟成。
生産量:160ケース

テイスティング・コメント

スワン・クローン由来の繊細なバラの花びら、イチゴ、クランベリー、かすかなスミレの香りが立ち上り、それに続いてポマール・クローン特有の野生的なブラックベリーや、鉄分やブラッドオレンジのニュアンスが現れる。口に含むと、スワンによる空気のように軽やかなアタックが感じられ、ポマール由来の崇高な骨格をもった口当たりへとつながる。どこで一方が終わり、他方が始まるかは判別できない。このワインは単なる美しい「中庸」にとどまらず、まさに個々の要素の総和以上の存在だ。

評価

96 Points, Wine Advocate, by Erin Brooks, Jun 16, 2023
「2021年ヴィンテージのピノ・ノワール『Golden Mean』は、艶やかで表現力豊かな仕上がりとなっている。このワインは、東向きと西向きの斜面に植えられたポマールおよびスワン・クローンのブドウから造られている。グラスからはトリュフ、苔、オールスパイス、クランベリー、赤チェリーの香りが立ち上がり、軽やかなボディながら、芳香に富んだ果実味の芯が凝縮しており、スパイスと大地のニュアンスが織り込まれた余韻が広がる。」

WAYFARER ウェイフェアラー

ヘレン・ターリーに「カリフォルニアのラ・ターシュとなる畑だ」と言わしめた・・・。パルメイヤーから独立した高品質シャルドネ&ピノ・ノワール

Fort Ross-Seaview

Wayfarer ウェイフェアラー

創業者ジェイソン・パルメイヤーはナパ・ヴァレーのシャルドネ&ボルドー赤品種で成功し、ブルゴーニュ品種プロジェクトを夢見ていた。1998年当時ワインメーカーであったヘレン・ターリー女史に「ソノマ・コーストにピノ・ノワール&シャルドネのグラン・クリュになる畑がある」とアドバイスを受け土地を購入。2002年ディヴィッド・エイブリューが植樹を開始して以来、長い期間パルメイヤーにブレンドしながら、畑の成長を見守ってきた。娘クレオ・パルメイヤーがビジネスに参入するタイミングの2014年ウェイフェアラーの誕生となる。2019年パルメイヤーから独立したブラントとしてクレオ社長が切り盛りし、高い品質の評価を受けている。

Helen Turley declared it destined to be “the La Tache of California.”
ヘレン・ターリーに見いだされてから15年以上の時を経て、時と人が満ちるのを待ち、
ついに畑名「ウェイフェアラー」を冠して2014年ワイナリー誕生

創業者のジェイソン・パルメイヤー氏は弁護士の仕事よりも、ワインの魅力に魅かれ、ワインビジネス参入を決意した時にボルドー大学で醸造学を学び、1986年に「パルメイヤー」のファーストヴィンテージをリリース。

映画「ディスクロージャー」にパルメイヤーのシャルドネが登場し一躍その名前とナパらしい厚みのある味わいが世界的に広がりました。

1998年当時ワインメーカーであったヘレン・ターリー女史のアドバイスによりソノマ・コーストに「カリフォルニア・ピノ・ノワール&シャルドネのグラン・クリュとなる可能性を高く秘めた」ポテンシャルの高い土地を購入。

2002年よりディヴィッド・エイブリューにより植樹を開始。

長い期間その成長を心待ちにし、2005年からパルメイヤーのソノマ・コーストに少しずつブレンドしていました。

時は人の変化を伴い、長年勤めたワインメーカーの退陣、愛娘クレオの成長、ビジネスへの参入、新しいプロジェクト「ウェイフェアラー」が娘クレオ・パルメイヤーを主軸とし始動し、将来を見据えた栄光の旅立ちが始まりました。

ウェイフェアラー・ヴィンヤード

ソノマ・コーストの中にあるフォート・ロス・シーヴューAVAの地図

新進気鋭のワインメーカーが造る ~ビビアナから次の世代へ~

2012年よりソノマの葡萄で造られるパルメイヤーのコンサルタント(ワイングローワー・ワインメーカー)に就任したビビアナ・ゴンザレス・レーヴ女史は、コロンビア出身、ボルドー大を出て、ブルゴーニュ、アメリカに戻ってからはABC、キュペ、ペイ、リンマーで修業を積み、このウェイフェアラー・プロジェクトに参入。

2014年4月来日時に「初めてこの畑を見た時から、これは別格だ。この約束の地には必ず人智が必要とされると思った」と語った。

二人の才女クレオとビビアナにより「ウェイフェアラー」が立ち上がりました。

ビビアナはこのウェイフェラーのワインにより、2015年度サンフランシスコクロニクル紙が選ぶワインメーカーオブザイヤーを受賞。

2018年まで務め独立。

2013年にパルメイヤーに入社し、ビビアナの下でアシスタント・ワインメーカーを務めたトッド・コーン/ TODD KOHN(北カリフォルニア出身、オーストラリアで修行)が2017年から後を引き継いで、この類い稀なる畑を継承しています。

創業者:ジェイソン・パルメイヤーとクレオ・パルメイヤー

ワインメーカー:トッド・コーン/Todd Kohn

ワイナリー情報

フォート・ロス・シー・ヴューの土壌はサン・アンドレアス断層上に 形成された様々な土壌が複雑に入り組み、大きな岩や化石、小石、砂、 礫、海洋性の堆積物などが含まれる。

海(cold ocean breeze)

ウェイフェアラー・ヴィンヤードはソノマ・コーストの中央部、2011年にAVA認定されたフォート・ロス・シーヴューの中でも北側に位置する。
寒流流れる太平洋から約8キロ、二つの丘陵地を越えた森林に囲まれたところにあり、標高は約335m。海からの冷たい冷気が風に乗って吹き込んでくる。
栽培期間の平均気温は低くリジョンI、ブルゴーニュ、アルザスなどと同じであり、秀逸な酸とエレガンスなシャルドネ、ピノ・ノワールに適す。

霧(cold fog)

標高335mのウェイフェアラー・ヴィンヤードまで霧の一部は海からの風に乗って上がって来るが、霧が上がってくる境界線ギリギリに位置する。
冷涼な空気が畑を充満するが、霧による湿気は風が吹き飛ばしてくれる。
まさに霧の恩恵のみを受ける最良のロケーション。
日照は十分受けながら涼しい。

土壌(soil=Gold Ridge)

ソノマ・コーストやラシアン・リヴァー・ヴァレーを代表する 「ゴールド・リッジ土壌」白黄色の昔海底であった砂が隆起堆積した土壌で、小さな塊を含むが柔らかく潰すと細かく砕ける。
痩せていて非常に水はけがよい。
この土壌により葡萄の樹は養分や水を求めて、地中深く根を伸ばす。
深く根を張ることにより、水の少ない年にも強く、病害にも強い葡萄樹となる。

堆積物(sediment )

ウェイフェアラー・ヴィンヤードの土壌からは左の写真のよう貝殻の化石が見つかる。
この土壌はかって海の底であり、貝類、甲殻類、魚、海藻などが、長い年月をかけて堆積したものが隆起し現在の土壌となった証拠である。
柔らかく手でも砕けてしまうこの土壌は、葡萄の根が十分に小さい礫の中にも入り込んで伸びていくことが出来、海に由来するミネラル成分を取り込み吸収していく。

クローン(clone )

1998年と2005年に、ディヴィッド・エイブリューによって植樹された畑は、台木、クローンの様々なヴァリエーションに区分けされている。
シャルドネ4種とピノ・ノワール12種はディジョン・クローンのみならず、オールド・カリフォルニア・クローンも使用。

葡萄(grapes )

ウェイフェアラー・ヴィンヤードの特徴でもある冷涼な気温と、綿密なる栽培管理、各クローンの持つフレーバーやタンニンの特徴を忠実に表した、秀逸な酸を残した、小粒で健康な葡萄が育まれる。
植樹から約10年の年を経て、樹も壮健期に入り見事な実を結ぶ。
酸が残り、ただ糖度が適度に上がったことだけで収穫時期を決めるのではなく、生物学的に十分に成熟した果実が収穫される。