カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー 2021

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ヴィンテージ情報

2021年は降水量が非常に少なく、ナパ・ヴァレーでは2年連続の乾燥したヴィンテージとなった。収穫も早期に始まった。 乾燥により葡萄樹に自然な負荷がかかり、剪定や摘果の必要が減少。1本あたりの収量が少なく粒が小さかったことから風味が凝縮された葡萄となった。結果的にナパ・ヴァレーにとって素晴らしいヴィンテージだった。

テクニカル情報

発酵・醸造：夜間に手摘みによる収穫。5日間の低温浸漬後に発酵を開始。 発酵初期には1日2回のポンプオーバーを実施し、発酵が完了に近づくと頻度を減らす。21～28日間のマセラシオン後に圧搾。マロラクティック発酵は樽内で自然発生的に完了。仏産樽（新樽率50%）にて26ヶ月熟成。無清澄・無濾過でボトリング。

テイスティング・コメント

2021年は低収量ながら際立って高品質なヴィンテージとなり、小粒でフェノール成熟の進んだブドウから、凝縮感と奥行きを備えたワインが生まれた。
グラスの中には力強さとエレガンスが共存し、ナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンらしい確かな骨格と、ベルベットのようになめらかな質感が感じられる。 紫の花、グラファイト、温かみのある杉の香りが広がり、味わいは豊かでふくらみがあり、きめ細やかに溶け込んだタンニンが全体のバランスを支えている。 イチジク、カシス、ブラックチェリーの風味が幾重にも重なり、旨みを伴う複雑さとともに長い余韻へと続く。 すでに見事な調和を見せているが、今後10〜15年の熟成でさらに深みと洗練を増していくだろう。